続きまして、県立病院について病院管理者にお伺いをいたします。
〇議長(中沢丈一君) 病院管理者、答弁席へ願います。(病院管理者 谷口興一君 登壇)
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〇須藤昭男君 平成18年度の県立病院の医業収支は4つの病院とも赤字でありました。心臓血管センターは13億円、がんセンターは4億5000万円、精神医療センターは7億3000万円、小児医療センターは15億円、合計いたしますと39億9800万円もの赤字決算となりました。病院改革ビジョンの中では、平成18年度までに一般財源を繰り入れた後の収支を均衡させるという目標があって、それに向かって努力をしていただきましたけれども、残念ながら達成されておりません。
我々決算・行財政改革特別委員会で先日、福岡県に調査に行ってまいりました。福岡県は県立病院を6つ有しておりまして、今年の4月をもって6の県立病院をすべて民営化したそうであります。そういった県立病院民営化の先進地を視察してきたわけでありますけれども、民営化に至るまでは様々なことがあったというふうに聞いてきました。でも、最終的には、県が直営で病院経営をしていると抜本的な改革ができないということで、民営化に踏み切ったそうであります。
群馬県でも、一般会計からこれまで40億円以上が毎年毎年繰り出されて、ついに県立4病院の累積赤字は94億6000万円にも赤字幅が広がっております。群馬県でも英断を下す時期に来ていると思いますけれども、県立4病院の経営の状況について病院管理者はどう認識しておられるのか、また、今後の経営状況についてはどのようにしていくのか、病院管理者にお伺いをいたします。
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〇病院管理者(谷口興一君) 県立病院の現状について御説明いたします。
県立4病院は心臓、がん、精神、小児医療の高度の専門病院として、県民に高度な医療を提供しておりますが、本年5月に、がんセンターの新病院の開院により基盤整備が完了いたしました。県立4病院の現状について申し上げますと、病院局は一丸となって医薬品等の共同購入やアウトソーシングの推進、部門別原価計算の導入などを行って経営の改善に取り組んでまいりました。その結果、医業収支は向上してまいりましたところであります。
しかし、県立4病院は、民間病院が取り組みにくい不採算医療を担っており、病院局開設以来2度の診療報酬のマイナス改定があったこともあって、経営状態は非常に厳しい環境にあると考えております。さらに、今年度は、がんセンター新病院に設置した医療機械等の減価償却が新たに計上されるとともに、また、がんセンターの古い病棟の解体に伴う経費が発生するため、病院局全体の収支としては、さらに厳しくなるものと考えております。
次に、今後の病院経営についてでありますが、病院局では早急に経営改善を立案する必要があると考え、本年の12月までに新たな改革ビジョンを策定する予定でありました。しかし、本年の6月に地方公共団体の財政健全化法が公布され、そして本年の12月中に公立病院改革ガイドラインが総務省から示される予定でありまして、これを踏まえて公立病院改革プランを平成20年度に策定するということが義務づけられております。それから3番目としては、平成20年度には、またさらなる診療報酬の改定が予定されております。このような状況を踏まえて、本年度から新しいビジョンの策定に着手して、平成20年度のなるべく早い時期に策定作業を完了したいと考えております。
新ビジョンの策定に当たっては、民間有識者に参加していただき、新ビジョンの検討委員会を本年中に設置して、これからの県立病院のあり方について基本的な検討を行っていきたいと考えております。
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〇須藤昭男君 これから基本的な検討をしていくということでありますけれども、今冒頭、赤字のお話をさせていただきました。医業収支比率というものは医業収益を医業費用で割った数字でありまして、要するにもうけをかかった費用で割る数字でありますけれども、心臓血管センターは82%でありますね。82%というのは、82円稼ぐために100円を使っているということでありまして、がんセンターは92%、精神医療センターは67%、小児医療センターについては64%、64円を稼ぐためには100円のお金が必要だということであります。
この間、福岡に行ったときも、担当者からの説明があったのですが、一番の原因は、やはり人件費だ、人件費が一番のネックだというふうに担当の方も説明をしていらっしゃいました。院長の経営感覚というものは非常に重要だと思うのですけれども、院長がせっかく経営を改善しようと一所懸命やっても、実は公務員制度で、例えばいろいろな予算ですとか人事ですとか、そういったことで思い切った大なたが振るえないということで、ずるずると同じ状況を引き起こしているということでありました。
こういった人件費の部分にも大きくメスを入れるためには、やはり県立病院でなくてはならないということはないと思うのですね。それで、その先進地の福岡県では、県立6病院を民営化したことに対してデメリットはありますかと伺ってきましたら、デメリットはありません、県民から、患者さんから何か不平や不満が出ていますか、ありませんというお答えでした。
一番大変だったことは組合交渉だったそうであります。要するに公務員という身分から離れるわけですから、そこら辺が一番大変だったということでありますけれども、やはりこの部分にメスを入れていかないと、病院改革というものはできないと思うのですけれども、いかがでしょうか。
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〇病院管理者(谷口興一君) まず1つは、医業収益の比率が、なかなか、材料費が高いということがありますけれども、これはひとつには、いわゆる高度医療をやりますと、いろいろな機材を買わなければならないのですが、それが非常に高いということ、その一番の理由は、高度医療をやる場合に、輸入品が多いのですね。それが1つネックにあると思います。
したがって、今議員がおっしゃったように、根本的に県立病院でなくても良いではないかという考えは、やはりこれから抜本的に検討していかなければならないと思います。ただ、突然それを民間に移すには、医療の水準を落とさないで民間がやれるかどうかということを十分検討したうえで考えていかなければならないと思っております。 |
〇須藤昭男君 福岡県では、例えば群馬県と同じように精神医療センターが太宰府にありまして、精神医療センター太宰府病院というものがありまして、ここも民営化したのですけれども、民営化する直前に100億円かけて改修したそうであります。改修した直後に民営化したそうでありますけれども、別に民営化したからといって医療サービスが低下をしたり病院経営ができなくなってしまうということではなくて、過去の決算など報告を見させていただきますと、医業収支比率なども改善されています。どこの病院も全部改善されております。
ですから、やはりそういった患者さんですとか県民の立場になっていろいろなことを考えていかないと、病院の中だけ、病院局の中だけの議論ですと、やはりなかなか閉塞感があると思いますので、私は大なたを振るう時期に来ていると思いますので、積極的な改革をお願い申し上げます。
続いて、管理者には2点目の質問をさせていただきます。2番目は県立がんセンターの婦人科の件であります。今年の5月に新しく県立がんセンターがオープンいたしました。本体工事112億1483万円、医療機器が32億5400万円の費用をかけて完成したわけでありますけれども、実はオープンして間もなく、9月末をもちまして婦人科が休診となっております。現在も休診であります。
その休診の理由については、一方的に群馬大学から婦人科の医師を引き揚げると言われたということで休診に至っているのだというような報告が決算委員会でされましたけれども、実際にそのがんセンターにかかっていた患者さんの立場に立ってみると、まさに寝耳に水であったというふうに思います。新しいきれいな病院ができて、医療機器も設備の整った病院ができて、自分の病気を治してもらおうと思って通っていた患者さんが、一方的に、婦人科のドクターがいなくなってしまったから休診ですよと言われておりますので、患者さんにとってみれば本当に大変な思いをされているのだと思います。私は一日も早い婦人科の再開を希望いたしておりますし、県民の方々からも切実な要望が寄せられております。
そこで、県立がんセンターの婦人科の再開の見通しについてお伺いをいたします。
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(2)がんセンターの婦人科の再開について |
〇病院管理者(谷口興一君) がんセンターの婦人科の問題でございますが、がんセンターの婦人科につきましては、議員もおっしゃったように、我々も突然言い出されたことで、非常に困ったわけでございますが、また、さらに本年の10月から、1人残っておられました担当医師が、本人の都合により突然退職をされたために、休診を余儀なくすることとなって、現在に至るまで再開はできないということで、県民の皆様、とりわけがんセンターの婦人科を受診しておられる患者の皆様に多大なる御不便あるいは御迷惑をおかけしていることに対して深くおわびを申し上げたいと思います。
がんセンターの婦人科を再開するためには、経験のある、指導力を持った中核となる医師の確保が不可欠でございます。全国的な婦人科医不足と相伴って、なかなか適格な人を見出せないで来たところでありますが、今般ようやく条件に適合する医師を見出しまして、現在がんセンターの婦人科に招へいするために鋭意交渉を行っているところでございます。しかし、これは人事に関わることでございますので、詳しい名前などはちょっと今は出せませんが、一応来年の、やはり4月から婦人科を開院できるように努力は今しているところでございます。
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〇須藤昭男君 今、管理者の方から、1人残っていた医師も突然やめられたというお話がありましたけれども、私は突然やめたのではないと思うのですね。要するに中核になっていた方が残っていただいて、2人群大から来ている医師、要するに手足となって動いていただいた若いドクターの方々が引き揚げられてしまえば、やはり1人ではもうどうしようもなくなるわけですよね。それで自分の出身のところに帰られたというようなお話を伺っておりますので、決してそういった経緯でやめられたわけではないというふうに思っております。
そして、今1人交渉中というようなお話がありましたけれども、実はこの問題は、前の9月定例県議会のときに我が党の金田議員がこの場で管理者に質問をして、心配をしなくても大丈夫ですというようなお話もされていましたけれども、3カ月余りが経過しようとしておりますけれども、未だにまだ見通しの段階でありますね。
そのときも指摘がありましたけれども、婦人科には年間1万人を超える患者さんが通われているそうであります。その1万人の方々は、がんセンターにかかれなくなってしまったから、今はほかの病院で診てもらっているわけでありますね。やはり一日も早く婦人科を再開することによって、先ほど指摘をさせていただきました病院経営という観点からも、普通、民間病院だったら、その診療科目があるのに、それを使わなくて閉めたままということは考えられないわけでありますね。
それが県立病院がずうっとできてしまっているということになると、さっき教育委員会のところでもお話をさせていただきましたけれども、やはり公務員というものが大きな壁になっているのだと思うのですね。要するに婦人科を閉めていようが閉めていまいが、そこで働く方々の給料は変わらないんですね。同じように給料、月給が入ってくるわけですよね。そういう感覚は、やはり民間では通らない感覚でありますので、本当に患者さんの立場に立って、これから病院経営をしてもらいたいと思いますけれども、管理者の決意を再度お伺いいたします。
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〇病院管理者(谷口興一君) 今交渉中の、中核となる医師を、何としてでも説得したいというふうに決意しております。 |
〇須藤昭男君 では、期待しておりますので、よろしくお願いをいたします。
以上で管理者への質問は終わりにいたします。
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