1. 子育て支援策について

Q.

まず、最初に、子育て支援策についてお伺いいたします。

(須藤昭男)

 間もなく21世紀を迎えようとしておりますが、今最も緊急かつ最大の課題となっておりますのが少子化問題であると言っても過言ではありません。1人の女性が一生の間に産む子供の数をあらわす合計特殊出生率も年々減り続け、全国では1.34、群馬県では1.41と平均よりは高いものの、それぞれ前年より0.04ポイント下がり、過去最低を記録し続けております。現在の人口を将来も維持するのに必要な2.08を大きく下回っております。平成11年の本県出生数は1万9111人で過去最低を記録し、ピーク時、昭和22年のわずか35%となっております。また、ゼロ歳から14歳までの年少人口は減少を続け、平成11年の年少人口比率は15.4%と過去最低を記録し、高齢人□比率との逆転を生じております。人口問題研究所の調査によりますと、今の水準で推移した場合、2095年には7000万人を割ると推計されております。
 このような少子化の進行は、子供たちや子育て家庭に対してさまざまな影響を及ぼしております。少子化の中で育った親自身が、子育てに関する知識や経験の不足から育児に不安感を募らせ、核家族化の中で相談する相手もなく孤立し、その結果、養育の放棄や虐待などの問題が生じております。また、地域の中で子供同士の遊びや触れ合いの時間が少なくなり、遊びを通じて培われる社会性や思いやりに欠ける子供たちがふえており、いじめ、不登校、家庭内暴力、青少年犯罪事件の多発等々、深刻な問題が起こっております。
 他県では、このような状況の中で子育て便利帳などで情報提供に取り組んでいるところもあると聞いております。県では、子育て支援策として乳幼児医療費の無料化であるとか3歳末満児の保育料軽減あるいは長時間保育や低年齢児保育の整備・促進など、さまざまな施策に取り組んでおられますが、その効果という点ではなかなか実際に効果が上がっていないように思われます。
 さきの9月議会で小寺知事は、子供を安心して産み育てられる社会を目指し、総合的な子育て環境の整備を行うことが少子化問題の解消につながると言われました。21世紀に向かって緊急かつ最大の課題である少子化対策をどのように進めていかれるのか、知事のお考えをお伺いいたします。
 また、県の施策の取り組み状況とその効果をどのように評価されているのか。そして、本年度内に保健福祉部、商工労働部、教育委員会などの部局を横断したプロジェクトチームを組織し、全庁的な連携により総合的に少子化対策に取り組まれるとのことでありますが、具体的にどのように進めていこうとされておるのか、保健福祉部長にお伺いいたします。

A.

須藤議員の少子化対策についての御質問にお答えいたします。

知事(小寺弘之)

 21世紀を目前に控えております。この21世紀を担う子供たちのためにすばらしい群馬県づくりを行うことが我々の責務であると考えております。群馬県は、森林や川などすばらしい自然が残され、都会的な魅力とバランスのとれた、日本の中で言えば、子供を育てるには一番よい環境にあるのではないかと私は思っております。そのような立地条件にある群馬県をよりよく、さらに子供たちが健やかに成長し、また、子育てに喜びを感じられる環境にしていきたいものだと考えております。そのような環境づくりを行うことが県民すべてにとって住みよい環境となり、ひいては少子化問題の解決にもつながる、そういう気持ちで「子どもを育てるなら群馬県」というスローガンを掲げて取り組んでいるところでございます。
 少子化は成熟した社会における共通の課題とも言われております。そして、我が国ではそれが急激に進展しているところにこの問題の深刻さがあるわけでございます。少子化については、結婚しない人がふえていること、また、晩婚化が進んでいることが最も大きな原因と言われております。その背景としては、1つには、時代の変化とともに結婚や子育てに対する意識や考え方が変化をして薄らいでいること、もう1つには、核家族化の進行の中で子育ての不安感や子育てと仕事を両立していくことへの負担感が増大していることが挙げられております。
 個人の意識や価値観の変化については、人が結婚し、子供を産み育てていくことはもともと人間本来の営みでありまして、苦労もありますが、また大きな喜びでもあり、生きがいでもあるわけでございます。このようなことの意識啓発もこれから重要なことではないかと思っております。そして、個人が結婚や子供を産みたいと望んだ場合には、それを妨げている社会的な要因あるいは心理的な要因を取り除いていくことが必要だと考えております。21世紀は、今よりももっと子供たちが伸び伸びと元気に育ち、また、親が安心して子育てができる社会、家庭生活に展望が持てる社会、住みやすく明るく元気な喜びのある社会、そのような群馬県にしてまいりたいと存じております。

A.

子育て支援策についてのうち、県の取り組み状況とその効果についてお答えいたします。

保健福祉部長(岡 英夫)

 今年度は県エンゼルプランの中間点に当たります。プランの見直し作業を行っているところでありますが、その見直しの視点として、乳幼児期から青年期までに至る一貫した総合的な成長・発達の支援や子育て家庭への相談・支援体制の一層の整備・充実、また、児童虐待防止法施行に伴う新たな対応などを盛り込み、計画期間後半に向けてプランの推進に取り組んでいきたいと考えております。
 プランの進捗状況でありますが、子育てと仕事との両立を支援するため数値目標を定めて積極的に推進している緊急保育対策事業についてはおおむね順調に整備が図られております。また、子育て家庭の経済的負担軽減を図るため、乳幼児医療の無料化や3歳末満児保育料の軽減事業を行うほか、子育ての負担感や不安感の軽減を図る取り組みとして地域子育て支援センターの整備・促進、地域子育て支援ボランティアの養成、さらにはインターネットによる子育て情報の提供を通じまして地域全体で子育てを支える体制づくりを進めているところであります。
 このような取り組みによりまして子育て環境の整備を着実に進めております。それぞれの施策の効果は上がっているものと思いますが、しかし、これらの施策が直ちに御指摘のように出生率の低下の歯どめにはなっていないのも現状であります。少子化対策については、保育対策を初め、労働環境の整備、母子保健医療、教育環境、そして住まいやまちづくりなどさまざまな行政分野が連携して総合的に取り組む必要があることから、現在、庁内関係部局によりますプロジェクトチームの組織化を進めているところであります。
 また、先日、県職員約800人を対象として少子化に対しての意識調査を実施しております。現在、その詳しい分析・検討を行っておりますが、これらの結果も踏まえましてプロジェクトチームの下に独身者や子育ての最中にある若手職員を加えたワーキンググループをつくり、議論を積み重ねて有効な施策を検討していきたいと考えているところであります。今後はこうした全庁的な組織を駆使して、今まで行ってきた各施策の評価・分析を行い、新たな施策をどのように進めていくべきか、そういうことを総合的に検討しながら少子化対策に懸命に取り組んでいきたいと思っております。




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