5. 交通事故防止策について

 

Q.

次 に、交通事故防止対策についてでありますが、午前中に小島議員からも交通事故防止対策についての質問がありましたが、私は、事故の多発している要因とハード面についての対策という点について質問をしたいと思っております。

(須藤昭男)

 本県の交通人身事故は、年末には2万件を超え、統計史上最悪を記録しかねない状況にあると聞いております。これは県民の100人に1人が交通事故を起こしているという異常な事態であり私としては非常に危機感を持っております。政府では、毎年、個人生活の豊かさを示す国民生活指標を発表しておりますが、その評価項目の1つである住環境、すなわち住みやすさは交通事故の発生状況が大きく影響するとのことであります。とするならば、群馬県民は毎日交通事故の不安にさらされ、住み心地の悪い生活を強いられていることになります。これは県民にとって非常に不幸なことであると思います。
 聞くところによりますと、第1次交通戦争と称された昭和45年から昭和50年代にかけては、交通警察官の大量増員や信号機を初めとする安全施設の整備・拡充により交通事故を鎮静化させたとのことであります。私は、来る21世紀に向け、200万県民が安心して暮らせる郷土を実現するためには、異常なまでの交通事故の増加をストップさせなければならないと確信をいたしております。
 そこで、警察官の増員については国に対する県の重点要望事項の1つとして取り上げられているとのことでありますので、警察本部長には、交通事故の多発している要因と信号機などの安全施設を初めとするハード面において、具体的にどのような対策を講じて交通事故を防止する所存なのか、お伺いいたします。

A.

交通人身事故の増加要因と今後の事故防止対策についてお答えをいたします。

警察本部長(高石和夫)

 まず、本年の交通事故情勢ということでございますが、交通人身事故が2万件を超えるということのほかに、人口10万人当たりの発生件数というのが全国ワースト3位、同じく負傷者数がワースト2位という極めて憂慮すべき状況にあるという前提でお話を申し上げます。交通人身事故の増加要因につきましては、運転免許人口、車両台数、さらに主要道路の交通量が年々増加してきておりまして、これに比例して交通事故の発生も増加傾向で推移しているという状況がございます。これは本県のみならず、全国的な傾向でもございます。
 また、最近の交通事故の特徴的傾向でございますが、1つは、高齢化社会の進展とともに、高齢者が関係する事故が毎年増加をしているということ。2つ目には、事故原因としては、一時不停止、信号無視、スピード違反といったような基本的な交通ルールの無視、あるいは前方不注意などの人為的なミスというものが依然として多いことが挙げられます。また、3つ目には、シートベルトの着用が定着化してきたことなどによりまして、事故件数は増加しているものの、死者数は横ばい状態であるということなどが挙げられるところでございます。また、加えまして、社会の風潮として規範意識の希薄化、あるいは価値観の多様化といったようなことが言われておりますが、このようなことも交通ルールの軽視につながりまして、交通事故を増加させる要因の1つともなっていると考えております。
 次に、交通事故防止対策についてお答えをいたします。
 先生御指摘のように、第1次交通戦争と言われました昭和47年ごろには、本県でも発生件数が1万2000件、死者350人を超えるというような状況にございましたが、その10年後には、発生件数、死者数ともに半減させることができたところでございます。これは先生も御指摘になったように、信号機の大幅な新設あるいは歩道の設置といった交通安全施設の整備、交通警察官の大量増員、救急救命体制の確立といったような大胆な政策が実行された結果であったと考えております。
 一方、最近の交通情勢につきましては、交通事故の増加を初め、都市部あるいは幹線道路におきます交通渋滞の慢性化、あるいは排気ガスによる大気汚染問題など、道路環境は年々悪くなってきておるところでございまして、道路交通を取り巻く環境というものも大変深刻な状況にあるところでございます。このような過去の実績あるいは最近の交通情勢を踏まえまして、今後の交通事故防止対策を検討するとき、より一層の交通安全施設等の整備・拡充に努め、県民の日常生活あるいは経済活動の基盤であります安全で円滑な道路交通環境の整備を図るということが不可欠であるというふうに考えております。
 このため、警察といたしましても、来年度も引き続き関係機関との連携のもと、平成8年度を初年度といたします第6次交通安全施設等整備事業7ヵ年計画、あるいは本県の交通事故発生実態を踏まえました歩道の整備、交差点の改良、信号機の高度化、さらには交通情報提供システムの高度化といったことを進めてまいりたいというふうに考えております。また、本格的な高齢化社会というものが参ったわけでございますので、信号機の灯器の大型化あるいはより視認性の高い道路標識を整備して見やすくするというようなことで、高齢者を初めとして交通ルールを守りやすい交通環境の実現というものも必要であろうというふうに考えております。
 来年は、21世紀の幕あけにふさわしい交通秩序を確立し、交通事故総量の減少を図るため、県警察の重点目標の1つに交通人身事故の抑止というものを掲げまして鋭意努力してまいる所存でございますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。




定例議会一般質問へ戻る / ホームに戻る