1.新たな少子化対策について

Q.

小寺県政の最重要課題でもある少子化対策についてお伺いいたします。

(須藤昭男)

 小寺県政の最重要課題でもある少子化対策についてお伺いいたします。
 知事は、12年前の知事就任時から「子どもを育てるなら群馬県」を県政のキャッチフレーズに掲げ、3期12年、安心して子どもを産み育てられる環境づくりに取り組んでこられました。
 平成12年12月13日には皇居において、小寺知事が天皇陛下に対しまして、地方事情御説明なかで「子どもを育てるなら群馬県」という県政の目標を御説明しております。
 この中で知事は、「子どもを育てるなら群馬県」とは、単に子育て支援を行うだけでなく子どもを育てるのに適した環境はすべての人に住みやすい環境であるとの考えのもとに、群馬県を自然豊かで元気な県にしようという総合的な取り組みが大切であると御説明されました。
 しかしながら、多くの県民は「子どもを育てるなら群馬県」と聞くと、子育て支援策を連想し小児医療センターの整備や乳幼児医療の無料化、保育料の減免、学童保育所の整備、等々の施策の充実が中心であると思っております。
 群馬県は、他県と比較しても積極的に早期に様々な施策を展開しているところですが、昨年の本県における出生数は、18.763人と前年に比べ261人減少して最低を更新し、依然として減少傾向が続いております。また、合計特殊出生率も全国の1.32は上回るものの1.41と過去最低を記録しております。少子化に歯止めがかからず現在に至っております。
 今年、6月、知事は選挙の際に小寺ヴィジョンとして現在の人口203万人に対して、10年後の人口を210万人にすると目標設定をしておりますが、国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口によりますと、群馬県の人口は10年後には、200万人を切ると想定されております。知事の目標に対して、10万人の人口減ということになります。
 人口減少、そして、少子化社会は、社会全体の活力が失われるということになります。
 これらのことに対して、知事は今まで「子どもを育てるなら群馬県」として取り組んできた諸事業の成果をどのように捉え、10年後の人口210万人という知事の目標設定に対して、今後、新たな少子化対策についてどのように取り組んでいこうと考えているのか、知事の決意をお伺いいたします。
 また、国においては、次世代育成支援対策推進法及び、少子化社会対策基本法が制定されるとともに、児童福祉法の一部が改正され、少子化対策のより一層の強化が図られたと聞いております。
 そこで、これらの新たな法整備を踏まえ、県として今後どのように子育て支援策の充実に取り組んでいくのか。
 あわせて、本県の子育て支援施策の重要な柱である保育対策について、県エンゼルプランの進捗状況と、今後の支援方針について保健福祉部長にお伺いいたします。

A.

少しゆとりを持った未来志向という意味で、「子どもを育てるなら群馬県」というスローガンを打ち出しているところであります。

知事(小寺弘之)

 須藤議員の御質問にお答えをいたします。
 「子どもを育てるなら群馬県」と申しますのは、いわば県政の夢でございまして、もちろん狭い意味での子育て支援策ももちろん含むものでありますけれども、将来、群馬県を背負って立つのは、私たちよりもあとの世代の今の子どもが群馬県を背負って立つわけでありますから、そういう子どもたちがしっかりと育つような、そういう風土をつくっていこうということであります。それと私たちは、私たちの政治というのは、現在のこの世の中を良くすると、私たちの生きている今を良くしていくというのはもちろんでありますけれども、もう少し先のことを、つまり子々孫々のことも考えて、それを標準として設定することによって、将来展望が開けてくるのではないか、こういう少しゆとりを持った未来志向という意味で、「子どもを育てるなら群馬県」というスローガンを打ち出しているところであります。そして、将来、発展する群馬県にあっては、毎日毎日の切羽詰まったことも大事でありますけれども、それだけではなくて、もう少し広々とした将来展望を持っていくべきだと、そういう意味でもあります。
 少子化の問題についてでありますけれども、御指摘のとおり、全国的にも群馬県においても、さらには世界の先進諸国においても少子化が進んでおります。また、この先進諸国の中でも政策的な取組によって、この少子化が、また子どもが産まれるようになったり、そういう変化もありますので、そういったことをいろいろ検証しながら社会全体の活力の低下がないように努めていきたいものだと思っております。
 少子化の理由としては、子育てに関する経済的・心理的な負担の大きさや、仕事と子育ての両立の難しさ、さらには若い人の結婚や子どもを持つことに対する意識の変化など、様々な要因があると言われておりますが、これを解決する決め手となる施策はなかなか見出しにくいという状況にあります。
現在までの施策としては、子どもを産み・育てやすい環境づくりを中心に進めてきておりますが、この度、次世代育成支援対策推進法などの法整備も行われて、国・県・市町村・企業等が一体となって、より力を入れて少子化対策に取り組むことになったところであります。
 こういう中で、群馬県でも、一所懸命、施策を進めているところであります。
 例えば、全国で初めて3歳未満児の保育料を3歳児と同程度まで軽減したほか、国にはない群馬県独自の基準でミニ・ファミリー・サポート・センターの設置や、学童保育の拡充など子育て支援施策を積極的に推進してきたところであります。
 そして、そういう財政的、行政的な支援のほかに、県としては子どもは社会で育てるものであるという観点を持ちたいものだというふうに思っております。男性の子育てに対する意識改革を進めていく、むしろ、私たちの過去の時代、江戸時代、あるいは明治にしましても、子どもというのは家族全体で育てていたかと思うのでありますけれども、それが、第2次世界大戦前あたりから、結局、国家総動員法ということで、全員が働き蜂になってしまって、子どもの養育はお母さんだけというようなことになってきてしまったわけで、これをまた元へ戻してといいますか、普通の社会にしていけば、自ずから、そういった意識も変わってくるのではないかと私は思っております。そして、子育て支援策とすれば、何よりも経済対策というものも大事なことでありまして、雇用の基準がどうなっているか、群馬県は幸いにして0.92と、今、全国で第1位の雇用水準にありますけれども、さらにこれを1以上にして雇用を確保して、そして企業の力を強めていって、強い群馬の経済力を作っていく、そういう環境を、経済環境を作っていかければならないと思っております。
 それから、人口の目標として、私が10年後、210万人と掲げたけれども、これは、200万人を割るという説もありますということでありますが、確かに、将来どうなるかわかりませんが、私が210万人というふうに申しましたのは、ひとつは自然増、つまり人間が死んだり、生まれたりするわけですけれども、その自然増と社会増、群馬県のよそから群馬県に入ってくる人口、それが社会増でありますが、自然増、社会増を含めて、私は210万人ということを考えております。つまり今よりも若干増えるであろう、また、そういうふうにしなければならないと思います。ひとつには東京の一極集中ということが今言われておりますけれども、しばらくするならば、私は農山村への回帰というようなこともあると思っております。
 その次に、そのために、今、群馬県をどう整えておくかということが大事ではないかと思っております。まちづくりにしましても、いろいろな行政水準にしましても、1年2年ではできないわけでありまして、何年かかけてコツコツとやっていくことによってできるわけでありまして、まちづくりなどは最低20年はかかるものであります。それから、例えば、草津の国際音楽アカデミーなどのようなものでも、今年24回ということでしたけれども、あれなども、やっぱり継続することによってでてくるわけであります。今、市町村合併ということが言われておりますけれども、北九州5市が合併して、確か40年ぐらいになるのではないかと思いますけれども、そういう合併の効果というものも、やっぱり何十年も経って、どうなるかということがはっきりしてくるわけでありまして、すこし長い期間をとって、物事は考えていかないといけないのではないかと思っています。
 いろいろなことを考えて、210万人になるであろうと、また、むしろそうしたいという目標でありまして、そのために今、群馬県が、群馬県、そして群馬県の各市町村がどういうことを、今、成すべきかということが大事なのではないか私は思っている次第です。
 

A.

県としても、国の法整備を契機に、より一層の少子化対策に努めていく必要があると考えております。

保健福祉部長

 お尋ねの、新たな法整備を踏まえた今後の子育て支援施策の充実についてでございますが、次世代育成支援対策推進法は、社会全体で子育てを支援するという基本理念に基づきまして、国におきましては行動計画策定指針を、地方公共団体及び事業主につきましては行動計画を策定することにより、次世代育成支援に向けた各種施策を平成17年度から26年度までの10年間に集中的・計画的に推進していこうとするものであります。
県としても、国の法整備を契機に、より一層の少子化対策に努めていく必要があると考えております。
 そこで、先ず、今議会で補正予算をお願いしておりますが、「子育て支援緊急プロジェクト」事業によりまして、新法や県の子育て支援施策の概要を紹介するパンフレットを作成・配布するとともに、少子化や子育てに関する県民との対話集会などにより、新法の周知を推進してまいりたいと考えております。
 また、16年度中に策定が義務づけられました県行動計画の策定については、庁内各部局、市町村等との連携を図りつつ、「子どもを育てるなら群馬県推進会議」をはじめ、県民からも巾広く意見を聞きながら、群馬県としての特色を持った実効性の高い行動計画を策定したいと考えております。
 次に、県エンゼルプランの進捗状況についてのお尋ねでありますが、ゼロ歳から2歳児の低年齢児保育につきましては、17年度目標1万4000人に対しまして昨年度実績で1万2300人、達成率88%、延長保育につきましては、目標200ヵ所に対し161ヵ所で達成率81%、一時保育が目標100ヵ所に対し91ヵ所、放課後児童クラブが目標270ヵ所に対し205ヵ所で達成率76%などと、おおむね順調に進んでいると考えております。
 今後も、保育対策は少子化対策の重要な柱であるとの基本的な認識に立ちまして、保育所等の整備や受入れ児童数の拡大をはじめ、延長保育、休日保育、障害児保育、乳幼児健康支援一時預かり事業、これはいわゆる病後児保育、放課後児童クラブなどの事業につきまして、県民のニーズを踏まえ、着実に推進してまいりたいと考えております。




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